為替相場推移をご案内いたします。
中国の通貨である元(人民元)は、2005年6月までは1ドル=約8.28元の固定相場制でしたが、その後、欧米の圧力で中国政府は通貨バスケット制の導入を発表し、人民元の切り上げに踏み切りました。2012年 2月には1ドル=約6.3元台ぐらいまでに元高が進んだ後、高値近辺で横ばい状態。
(出所: Bloomberg L.P.のデータを用いて株式会社日本総合研究所が作成。)
2011年3月17日の外国為替市場(シドニー市場)で円相場が一時、1ドル=76円25銭に急伸したが、18日の各国協調介入でその後80円近辺まで回復。しかし、欧州債務問題や米国の景気失速懸念を背景に比較的安全な円に資金が流入しやすい環境が続いている中で、2011年11月31日のオセアニア(シドニー)の外国為替市場で円の対ドル相場は一時、1ドル=75円32銭と、戦後最高値を更新しました。
2012年1月16日の東京外国為替市場は、米格付け大手スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)がフランスなどユーロ圏9カ国の国債を一斉に格下げしたことを受け、2000年12月以来11年1カ月ぶりの安値となる1ユーロ=97円02銭(気配値)まで下落しました。
財務省が2012年2月7日に発表した11年10―12月の外国為替平衡操作の実施状況によると、安住淳財務相が緊急会見で介入を公表した10月31日の8兆0722億円に続き、政府・日銀は11月1日に2826億円、2日に2279億円、3日に2028億円、4日に3062億円のドル買い/円売り介入を行っていたことがわかった。10月31日の介入額は2010年8月の4.5兆円を大きく上回り、1日の介入額としては過去最大を更新した。